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再現・遺言の書き方教室その4~自筆証書遺言のルール

こんにちは、福岡県久留米市のおちいし司法書士事務所の落石憲是です。

遺言セミナーの再現の4回目を始めま~す。

 

きょうは、自筆証書遺言の書き方から。

 

数年前から、本屋さんなどで売ってあります、このような「遺言書キット」。

コクヨ 遺言書キット 遺言書虎の巻ブック付き LES-W101

コクヨ 遺言書キット 遺言書虎の巻ブック付き LES-W101

 

 

わたしは、どんなものか興味があったので買ってみましたが、

別に、このようなものを買う必要はありません。

ノートを破って、そこに書いても構いません。

 

前々回手書きの遺言の説明をする時、ルールに従ってないと無効になってしまう危険があるということをお話しました。

 

では、どんなルールかをご説明します。

  1. 遺言の内容をすべてご自身で書く!
  2. 書いた日付を書く!
  3. 名前を書いて印鑑を押す!

決まりはこれだけです。そう難しくはないですよね。

 

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書いている途中で、書き間違えることってありますよね。

通常よくやるのは、二重線で消して印鑑を押して訂正する方法でしょう。

でも、遺言をこの方法で訂正してはいけないのです。

書き間違ったときの訂正方法がものすごく面倒なんです。

だから、説明しません。イチから書き直すことをオススメします。

 

「遺言の間違い探し」にも出題していましたが、遺言に書く日付。

平成26年7月吉日としてはダメですよ。いつ書いたか分からないので。

 

波平の遺言の「まかせる」という書き方もよくありません。

どういう意味かはっきりしないので。

 

間違い探しでは、波平とフネが夫婦でいっしょに遺言を書いていますが、実はこれもいけません。仲が良くても、遺言だけは別々に書いてください(笑)

それと、フネさんの遺言の書き方だと、気持ちだけ(あとで触れる付言事項だけ)しか書いていませんので、せっかく遺言を書くなら、ちゃんと書いたほうがいいと思います。

 

再度、注意点をまとめておきます。

  1. 2枚以上になったら、ホッチキスで止めて、割印をしましょう。
    別に、しなくても無効にはなりません。しかし、誰かが遺言を差し替えたりすることを防ぐために、した方がより安全でしょう。

  2. 書き間違ってしまったら、書き直しましょう。

  3. 書き終わったら封筒に入れましょう。
    入れてなくても無効にはなりません。紛失や変造を防ぐため。
    封印してある遺言は、勝手に開けると5万円以下の過料に処せられることがあると民法には規定されています。
    遺言の内容によっては、自分が死んですぐにしてほしいこと(例えば葬儀の希望など)は検認の手続きをしていたら、お葬式は終わってしまってますので、希望が叶えられません。
    そのような内容のときは、遺言とは別に、たとえばエンディングノートなどに書いておくとか、事前にご家族に希望を伝えておくとか、しておいた方がいいでしょうね。

  4. 保管場所。これが難しいかもしれません。どこに保管しておくか? 家族に見つけてもらいやすい場所を考えてみてください。
    ちなみに、公正証書遺言の場合、作った後に謄本をもらいますが、それがなくなったとしても、作った公証役場で再発行してもらえます
    また、亡くなった方から遺言を作ったと聞いたことがある場合は、ご家族(相続人)は公証役場で調べてもらうこともできます

  5. 相続人には「相続させる」、相続人以外には「遺贈する」と書くようにしましょう。
    よく、「誰々にゆずる」とか「まかせる」とか書かれた遺言で、困ってしまうことがあります。さきほどの遺言の間違い探しの中の波平さんの遺言のように。
    それは、法律的に、「相続させたい」のか「遺贈(亡くなった後に贈与)したい」のかがはっきりしないからです。

 

きょうは、ここまで!

 

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